オーディオのミックスダウン
ミックスはそれぞれのトラックがどこから聞こえるのかを調節する技術が必要になってきます。
自分のイメージを具体化するためにもまずは各パートの位置を絵に描いてみましょう。
例えば下図のようなパターンを考えてみました。
考え方の参考
ここではボーカルをメインと想定して、センターにしました。
ピアノも真ん中ですが、重ならないように少し奥まった場所に広がりをもたせて配置しました。
ギターは左右、ベース、ドラムはセオリー通りセンターに配置しました。
ベースやキック等の低音は特別な意図がないならセンターに配置するのが一般的です。
低音が左右に振られると定位がはっきりしない落ち着かない、といった印象になるので
避けたほうが無難です。
パンで左右を表現
手順
@F3をクリックしてコンソールを表示
Aパンでトラックごとの左右の位置を設定。
左右の配置だけでは平面的な配置となりがちです。遠近感も取り入れてみましょう。
奥行きを表現できる要素は響き、質感、音量です。
響きで表現
ディレイやリバーブのかけ具合で奥行きを表現、
奥に配置したいパートには深めにかけます。
質感で表現
音が遠のくと高域や低域の音がなくなっていきます。この自然現象を再現して
距離感を表現していきます。
イコライザーを使って奥に配置したいパートの高音域、低音域をカットしていきます。
音量による距離感
すでにミックスに入る前にざっくり音量調節をし、その後も作業ごとに微調整はしてきたことでしょうが、
音量は奥行きを表現できる簡単な手段です。
しかし、響きや質感も加えて調整すると
「遠くの大きい音」や「近くの小さい音」
といった表現もできるようになってきます。
様々な要素で距離感を調整できるようになりましょう。
奥行きの表現(応用)
コンプレッサーをつかって表現
距離感を表現するテクニックは他にも色々あります。例えば音の立ち上がりがゆっくり(滑らか)で音量差が少ないと
距離を感じますがこれはコンプでアタックやリリースを調整することで表現できるのです。
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